完全独習 統計学入門のおすすめ
今回は「完全独習 統計学入門」のご紹介です!
統計学ってどうせつまんないんでしょ・・
なんかわけわからん数学使うんでしょ・・
そもそも意味ないんじゃないの・・?
・・・
という方!
違います!
Why統計学?
端的に言うとビジネスにデータを活用するためです
合理的な意思決定のサポートだけでなく、施策の効果検証をできるようにすることで新たなチャレンジも容易になります
例えば、あなたの会社の商品を宣伝するとき会議で色々意見が出ますが、
最終的には一番偉い人の意見が通って終わるでしょう。
こういうプランもよいかなぁとあなたが思っても意見をそれ以上言えないはずです。
何故か?あなたのプランが絶対に良いという自信があるわけでもないからです。
そして、偉い人のプランが実行されなんとなく終了します。
釈然としないですね!
そこで統計学の出番です
統計学の知識があれば、会議でこう自信を持って言えるのです!
「流石部長!素晴らしいプランですね!でも・・・というプランも試してみてはいかがでしょうか?また、Xさんが言っていたプランも気になります。そこで一部の顧客群をランダムに三つに分けて、それぞれのプランを実行しどのプランが効果があったのか統計的な手法で確かめませんか?最も効果があったプランを全国で実施しましょう!」
上記はいわゆるABテストというものです
統計学の知識があれば、貴方のプランを試せるしスッキリしますね!
近年ビッグデータがビジネスに不可欠となっており、統計学の重要性は高まるばかりです
Why 完全独習 統計学入門?
一言で言うとビジネスレベルの統計学を身に着けるための最短ルートを教えてくれるからです
2006年の発売にも関わらず、未だに統計学の入門書のおすすめとして筆頭に挙げられるベストセラーです
中学数学までの知識で平均、正規分布、標準偏差、t検定、区間推定、分散分析などを具体的な事例や何の役に立つのかとともに分かりやすく学べます
具体的にビジネスでどう活用できる?
①ABテスト+効果検証
複数の施策を実行したときに、どの施策が効果があったか?
また、施策間の効果の差が統計的に優位であったのかを統計的に検証可能になります
②データ分析
・性別や年齢ごとの差が統計的に優位であるかの検証
・平均以外の統計値(標準偏差、95%信頼区間)の分析への活用
③サンプル調査
・統計的に必要なサンプル数を計算することで、
意思決定に活用可能なアンケート調査を少ない労力で実行可能になる
最後に
現在データサイエンティストが最もニーズが高い職種であると言われています
・IT技術の向上によって取得可能なデータ量が大幅に増加したこと
・結局理屈をどうのこうの会議で並べてもどれが正しいか誰もわからないので、データで検証することが重要であること
等が理由です。
今後ビジネスパーソンに必須となる統計学をいち早く身に着け一段上の価値を出せるようになりましょう!
You.comがGoogleを過去にする!
話題のYou.comがやばいです!
↓You.comの画面
You.comとは?
プライバシーに重点を置いた検索エンジンで、リンクのリストを表示する従来の検索エンジンとは逆に、ウェブサイトのカテゴリを使ってウェブ結果を要約する
元セールスフォースのエンジニアがカリフォルニアで作成
Googleと何が違うの?
Googleはウェブベースの検索結果を提供することに重点を置いているのに対し、You.comはチャットによる検索結果の要約や画面のカスタマイズ機能など、
パーソナライズされ、文脈に沿った結果を提供することに重点を置いています。
例えば「川崎市と横浜市の人口の直近10年の増減の比較をしてください」とググると
以下のような川崎市のサイトが一番上に表示されます。
当然比較などしてくれません
ところがYou.comだと以下のように勝手にデータを持ってきて比較してくれます
衝撃ですね
You.comの利用者数
下記はアメリカにおける2022年の9月から11月のyou.comへのアクセス数です(similarwebより取得)
まだgoogleには及びませんが、すごい勢いで利用者が伸びています(2か月で1.5倍)
You.comは誰が今は使っているの?
↓はYou.com利用者の関心事です。IT技術者が多いようです。
IT技術者がこのようなサイトに敏感なのも理由の一つですが、
もうひとつにIT技術者専門Q&Aサイトにおける適した結果も表示してくれるというのもあります。Googleだといったんそのような技術者向けサイト(teratail)などに行ってから、そのサイト内で検索する必要がありますが、you.comはそのようなサイトの中で該当の質問に適したQ&Aを各種サイト分まとめて表示してくれます(youcodeという機能)。
Googleとは全く異なる表示なのでびっくりします。
また、私が特に衝撃だったのは欲しいコードを聞くと勝手に作ってくれます。
DB系だとデータ型の変換とかが調べるの面倒ですが、You.comだと↓
IT系の人ならこの凄さが分かるのではないでしょうか?
その他機能
①YouImagine - AI Image Generator
AIによる画像生成機能です。↓は「ディストピアのロボット」です
②You Write
文章の生成機能です。下は仕事で休みたいと上司に伝える場合のメール用文章です
まとめ
まだ広く認知はされていないが、you.comはすごい機能と利用者数の増加を見せている
tiktokを使っているともうyoutubeがダサくて古いものに見えてきたときの感覚と同じものを感じています
今のうちにこの波に乗れ!
お金関係の本を読むべき順に紹介
今回はお金関係の本の違いやおすすめを読むべき順に紹介していきます
①お金の向こうに人がいる
この本を最初に読むべきだと思ったのは、
最も経済やお金についてシンプルな言葉で全体像が分かるように書いてあるからです。
何故お金に価値があるのか?税金の本当の役割とは?等の根っこの疑問に答えてくれます。
わかっていると思っている人も多分わかっていないので、
ごたごた言わずに読書馬鹿の私を信じて最初に読んでください
②奇跡の経済教室
①よりもより具体的な内容(現在の日本)に踏み込んだ本です。
具体的な人物の名前が大量に出てきて批判していきます笑
具体的と言われると難しく感じるかもしれませんが、
逆に現実の日本の話と絡めることで理解が進みます。
こちらも難しい専門用語は出てきません
日本は借金があるけど破綻しないのか?日本は何故経済が30年停滞しているのか?
等について教えてくれます。
③金持ち父さん、貧乏父さん
こちらはお金を儲けるための術に焦点を置いた本です。
働いてお金をもらうのはお金を稼ぐための一つの方法ではあるが、
これではお金持ちにはなれず、「お金に働いてもらう(投資等)」という思考回路を身に着けることの重要性を説いています。
持ち家を買って銀行に利息を払うより、株を買って配当を貰うといった
お金に働かされるのではなく、働かせる思考を身につけましょう
④お金の大学
みんな大好き「お金の大学」です。
お金に関する動画を投稿している人気youtuberさんが現代における必要な具体的なお金の知識を網羅した本です。
投資、節税、保険、家などのお金に関するすぐに使える知識が記載されております
持ち家or賃貸、投資はどうやればいいのか?等の具体的な話が出てきます。
おすすめ本の紹介(お金の向こうに人がいる)
今回はお金の勉強をしたいという方にお勧めの本の紹介です
日本はお金の教育を学校でしない、アメリカではみんな知っているのに・・とかよく聞きますよね。
そんな貴方にこちらの本をお勧めします!
お金の向こうに人がいる(田内学)
著者紹介
東大入学後に国際大学対抗プログラミングコンテストアジア大会入賞後にゴールドマンサックス入社。現在は退職して教育活動などを行っている。
という事でこの方もモノホンの超絶エリートです
東大生なのに美人みたいなクイズタレントとは違います笑
本の概要
こちらもなるべく専門用語を使わずに書かれています。
「奇跡の経済教室」が国や政府規模の話がメインであったのに対し、
こちらは庶民や人に焦点を当てて話をしています。
なので「経済」というよりは「お金」の話ですね。
本の要約
「社会」は、 あなたの財布の外にある。
第1話 なぜ、紙幣をコピーしてはいけないのか?
紙幣そのものには当然価値がない。政府が税として「円」を支払う義務を持たせているから価値がある。紙幣はほかの人に労働してもらう約束のチケット。
紙幣をコピーしてはいけないのは、働かなくても税を納められるようになり、誰も働くなるから。
第2話 なぜ、家の外ではお金を使うのか?
自分のお母さんはお金を払わなくても料理を作ってくれるが、外の人にはそうはいかない。昔は大変な交渉や信用の構築が必要であった。交渉の手間を省くのがお金。
第3話 価格があるのに、価値がないものは何か?
価格=価値 ではない。一部のブランド品は価格=価値だと思っているアホな客をだましている。価値は自分が使うときの価値と売るときの価値で決まる。自分が使いたくないし、定価で売れないものは価値がない。
第4話 お金が偉いのか、働く人が偉いのか?
働く人がいないとお金に価値は生まれない
「社会の財布」には 外側がない。
第5話 預金が多い国がお金持ちとは言えないのはなぜか?
銀行が誰かにお金を貸しても元の預金は減らず、貸された人の預金が増える。
だから預金大国=借金大国。
日本で発行されている現金は120兆円だが預金は1253兆円。
第6話 投資とギャンブルは何が違うのか?
投資の99%は転売。つまりギャンブル。
株が会社から新たに発行されるときに購入される金だけが会社に流れる。それ以外の株の取引は全て転売。つまり投機。
投資とは「将来のためにお金や労働力を使う」こと。労働の分配を決めること。
ギャンブルはただのお金の奪い合いだが、投資は労働の分配だから投資の失敗は社会全体の損失となる。
第7話 経済が成長しないと生活は苦しくなるのか?
GDPはモノの価格の総額であって、生活の豊かさではない。
技術発展によって同じ製品が少ない労働力で作られるようになると、GDPは下がるが生活は豊かになる。
無駄な公共投資に1.6兆円使用するとGDPは増えるが、実際は大量の労力が無駄に使われただけである。
社会全体の問題は お金で解決できない。
第8話 貿易黒字でも、生活が豊かにならないのはなぜか?
貿易黒字は外貨を得る事が出来るが、その瞬間は商品やサービスを提供しただけである。外貨を使用して初めて生活が豊かになる。
外貨の取得は将来、海外の労働力をもらえる「借り」なのである。
第9話 お金を印刷し過ぎるから、モノの価格が上がるのだろうか?
1923年のドイツはハイパーインフレとなっており、物の価格が高騰し、生活に困っていた。
しかし、ハイパーインフレだから困っていたのだろうか?お金の価値が下がろうが物があれば手に入るはずではないか?
ドイツが困っていたのはそもそも戦争に負けて物資が不足し、労働力を海外に取られていたからだ。お金を大量に刷っても解決しなかっただけだ。
第10話 なぜ、大量に借金しても潰れない国があるのか?
何故か?
円建てだからだ。借金は円でして、円で買ってもらっているからだ。
円は最悪日銀が刷ればよい。これが出来るのは円が信用されているからだ。
ギリシャは自国通貨の信用が弱いため、「ドル」で借金をし、返せなかった。
だから潰れた。
最終話 未来のために、お金を増やす意味はあるのか?
未来のために円を貯めるのは個人や家族にとっては意味があるが、日本政府が円を貯めても仕方がない。
少子高齢化の問題はお金の問題ではない。労働力の問題だ。
高齢者の年金のために税金を取られるというお金の問題なのではない。
高齢者を少数の若者の労働で支えなければいけない労働も問題なのだ。
高齢者がどれだけお金を持っていても働く人がいなければ意味がない。
将来のために出来ることは外貨を稼いで外国に頼るか子供を育てるかだ。
お金の向こうに人がいる(田内学)
データサイエンティストは引く手あまた的な記事に騙されるな!
近頃データサイエンティスト引く手あまたみたいな記事をよく見ます
しかし、現実はそう甘くありません!
では具体的に見ていきましょう
①さほどデータサイエンスの知識は役に立たない
AIだの人工知能だの良く聞きます。
2018年には2019年がAI元年だと言われていました。
しかし、世の中AIで変わりましたか?大して変わっていないですよね?
データサイエンスの知識が豊富でしょうか?
東大の数学科でて、ネット上のデータをスクレイピングして機械学習分析すれば
ヒカキンを倒す術が見つかるでしょうか?無理ですね!
現実のビジネスの現場も同様です。
データサイエンスが課題を解決することはまれで、
データを集計してエクセルで可視化して分かりやすくするぐらいが関の山です。
②そもそもAI企業もさほど上手く行っていない
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/1904/01/news138.html
https://forbesjapan.com/articles/detail/28979
上記を見てもAI人材が引く手あまたでお金になるのが嘘であることが分かります。
③そもそもデータサイエンスはツールで出来る
下記はデータロボットというツールの記事です。
https://www.ashisuto.co.jp/product/category/ai/datarobot/
世界トップクラスのデータサイエンティストの知識とノウハウが組み込まれたツールと書いてありますね。
つまり、データサイエンスは自動化されており、数学の分厚い本の知識などいらないのです。
数学が必要なのはGoogleの研究所で最先端の研究をしている人や上記のようなツールを作る人だけで、大変のデータサイエンティストはそんな小難しい知識はいらないのです。
じゃあネットのAIやデータサイエンティストの記事は何なのか?
→それは単にPVを稼ぐためです。
AIってPVを稼げますからね・・・
ではデータサイエンティストはいらないのか?
そんなことはありません。ただ、小難しい数式の知識はいらないことが多いです。
必要なスキルは
・該当ビジネスの業務知識
・会計知識
・ビジネスモデルの理解
・データサイエンスツールの使い方
等です。
つまり
×数学に強い人を雇う
〇その会社のビジネスをよく理解している人がデータサイエンスツールの使い方を学ぶ
という事です。
データサイエンスで出来るのは主に予測です。
例えば商品の売上予測をして、仕入れの量を調整したり、
解約しそうな人を予測して、事前にポイント付与するなどして解約を防ぐとか。
→これの予測はツールで誰でもできるので、
むしろ上記のようなテーマ設定や予測に応じた対応の検討が難しく、
そのためにはその会社のビジネスの深い理解が必要なのです。
結論
数学者を中途で雇うのではなく、内部の人間がデータサイエンスツールを学べ!
おすすめ本(会計の世界史)
今回は会計の世界史という本を紹介します
会計って皆さんどのようなイメージでしょうか?
難しい、謎の専門用語、「のれん」とか「減価償却」とかもう嫌・・・
といったところだと思います。
いきなり各用語の解説とかをしているクソみたいな会計本を読むとそうなってしまいますよね!
勉強の順番の私のおすすめは
①まずはそのジャンルの面白さを知る
②具体例を解説した本を見る
③必要に応じて専門用語を調べて勉強
です。しかし、③から入る人が多いので躓いてしまうのだと思います。
「会計の世界史」は正に①の本です。
まるでハリーポッターを読んでいるようなファンタジーな雰囲気で会計の面白さを学ぶことができます。
会計ができないと経営者目線に立てないです。
すると経営的にはどうでもいい仕事がちょっと出来るぐらいで「この会社は俺がいないと回らない」とか「経営陣は何もわかっていない。馬鹿だ」などとスベッた発言をしてしまうことになります。
総合職のビジネスマンであれば会計の知識は必須です。
作者の紹介
作者は 田中靖浩さん という方で早稲田大学を卒業後に、外資系コンサルティング会社などを経て独立。現在、田中靖浩公認会計士事務所所長。日本公認会計士協会東京会・経営委員会委員長、経済産業省・財務管理人材育成システム開発事業審議委員・・・
・・・要はモノホンのエリートです笑
内容
第1章 15世紀イタリア 銀行革命 『トビアスと天使』
-1 絵描きに「トビアスと天使」の注文が殺到した理由
-2 地中海で大活躍したリズカーレとそれを助けるバンコ
-3 イタリアの黄金期を支えたバンコと簿記
第2章 15世紀イタリア 簿記革命 『最後の晩餐』
-1 レオナルドと「簿記の父」の運命的な出会い
-2 処刑を逃れたコジモが支えたルネサンス
-3 公証人を頼らず、自ら記録を付けはじめた商人たち
-4 簿記革命とメディチ銀行の終わり
第3章 17世紀オランダ 会社革命 『夜警』
-1 神が中心から人間が中心の時代へ
-2 レンブラントとオランダの栄光
-3 オランダで誕生した株式会社とストレンジャー株主
-4 短命に終わったオランダ黄金時代
第2部 財務会計の歴史 3つの発明
第4章 19世紀イギリス 利益革命 『蒸気機関車』
-1「石ころ」の活用から世界トップへ躍り出たイギリス
-2 蒸気機関車のはじまりと固定資産
-3 画家も株主も興奮した鉄道狂時代
-4 19世紀の鉄道会社からはじまった「利益」
第5章 20世紀アメリカ 投資家革命 『蒸気船』
-1 西の新大陸へ、海を渡った移民と投資マネー
-2 崩壊前夜、ニューヨーク・ラプソディ
-3 大悪党ジョー、まさかのSEC初代長官に就任
-4 パブリックとプライベートの大きな分かれ目
第6章 21世紀グローバル 国際革命 『自動車』
-1 自動車にのめり込んだ機関車運転士の息子
-2 海運とITで覇権を握ったイギリスのグローバル戦略
-3 金融資本市場のグローバル化と国際会計基準
-4 増えるM&Aとキャッシュフロー計算書
第3部 管理会計とファイナンス 3つの名曲
第7章 19世紀アメリカ 標準革命 『ディキシー』
-1 南北戦争から大陸横断鉄道へ
-2 大量生産する工場の分業と原価計算
-3 ライバルを潰しながら巨大化する企業
-4 南部から北部へ旅立つコカ・コーラとジャズ
第8章 20世紀アメリカ 管理革命 『聖者の行進』
-1 シカゴからはじまったジャズと管理会計の100年史
-2 分けることで分かる「管区」由来のセグメント情報
-3 フランス系・デュポンの起こした管理会計革命
-4 クロスオーバーがはじまった音楽と会計
第9章 21世紀アメリカ 価値革命 『イエスタデイ』
-1 マイケル・ジャクソンに学ぶ価値(バリュー)思考
-2 企業価値とは何か?
-3 投資銀行とファンドの活躍を支えたファイナンス
-4 うつろいやすい「価値」を求め、さまよう私たち
総合職のビジネスマンは必読です!
漫画版もあります
おすすめ本の紹介(エネルギーをめぐる旅)
今回はエネルギーをめぐる旅を紹介します
複雑な現代社会をエネルギーの視点から解き明かしてくれます
作者
作者は慶應卒の古舘 恒介さんというJX石油開発の技術管理部長さんです。
この方もモノホンのエリートです。
クイズ番組に出ているただの高学歴とはモノが違います笑
内容の要約
第一部:エネルギーの視点から見た人類史
ここ読むだけでも十分です。
火→農耕→森林→産業革命→電気→肥料→食糧生産の工業化とエネルギーと解説してくださっております。
「頭の良い人は専門用語を使わずに物事を分かりやすく説明できる」と
よく言われますが、その通りの内容となっています
1.火(紀元前)
炭素循環
生物は炭素でつながっている
①植物は光合成によって大気中の二酸化炭素から炭素を切り離し自らの体内に取り込む
②生物が死滅すれば微生物によって分解され、身体を構成していた炭素は再び二酸化炭素となって大気中に解き放たれます。
③ ①に戻る
人間の脳が大きいのは火のおかげ
野生のチンパンジーは一日のうち6時間以上をかむことに費やしている
→食物の消化は膨大なエネルギーが必要だから。人間は火で加工することで処理できる
→だから胃腸が小さく、大きい脳でも生きていける
2.農耕(紀元前)
人間は農耕によって、太陽のエネルギーを独占し、身体に取り込むことができるようになった。
→500万人程度だった人口が農耕生活が始まってから1万年で6億人ほどになった。
3.森林(1600年代)
文明化した社会はエネルギー源である森林を湯水のごとく使うことで成り立っていた。
特に戦争のために必要な鉄を生成するためには木炭が必要で森林伐採に拍車をかけた。
4.産業革命(1700年代)
ここからが本番です。
①鉄の生成に石炭を活用する方法が発見されたことで、鉄の値段が大幅に値下がりし、産業革命の下地ができた。
②蒸気機関によって、石炭のエネルギーの形を変えることができるようになり、
自動車や工場の動力源として機械を活用することができるようになった。
5.電気の利用(1800年代)
電気によってエネルギーの移送が可能になった。一か所で大規模なエネルギーを電気に変えて、各家庭で使えるようにする現在の仕組みができた
6.肥料とエネルギー(1900年ころ)
農耕と肥料
人類の人口の増加に伴い、未開墾の肥沃な土地は減っており、既存の土地は農耕により痩せており、増加する人口を支えるには土地を肥えさせる肥料が間違いなく必要であった。
→アンデス山脈のアタカマ砂漠のカリーチと呼ばれる石には肥料となりうる硝酸塩が大量に含まれていた。
→ここに大量の企業が押しよせた。
しかし、近い将来硝酸塩が尽きるのは明白だった。
→研究者はこう述べた「肥料は窒素、リン、カリウムから構成されている。
肥料となる窒素は天然の資源からの供給では間に合わない。
空気から窒素を固定化する技術を作るしかない」
ハーバーボッシュ法
リンとカリウムは引き続き鉱物資源に頼るしかなかったが、窒素の空気からの取得の研究が本格化。
窒素は空気中で三本の手で結びついた窒素分子Nとして存在している。
これは二つの窒素原子Nが三重結合として結びついている最強の結合。
→引きはがすに大量のエネルギーが必要。
三本の手にHを結び付けてNH3すなわちアンモニアを作ればよい。
→約500°、250気圧という条件で生成する技術をハーバーとボッシュが発見。
「水と石炭と空気からパンを作る技術」と呼ばれた
→人口が爆増した
7.食料生産の工業化とエネルギー
トウモロコシは穀物の覇者。生産量がとびぬけている。
美味しいから?違う。
理由は最も効率よく太陽のエネルギーを食料に変換できるから
→すなわち、成長が早く収量も多いため。
第二部:知を追求する旅
ここから先はさらに深いエネルギーの話や現代のエネルギーの課題、解決策の提案などがされていきます。ここから先は実際に本書をご覧ください。
エネルギーを通して世界を見たい方は是非一読を!