12分で読めるWHYから始めよ!の要約
2009年、作家のサイモン・シネックは、TEDで"How Great Leaders Inspire Action "というスピーチを行い、大反響を呼びました。
今でもTEDの動画の再生回数ランキングでベスト3に入っています。
今回紹介するWHYから始めよ!にはその理念が詳細に書かれています。
ゴールデンサークル
最も重要なのがゴールデンサークル理論です。
とにかくタイトル通り、WHYから始めよ!次にHOW、そしてWHATだと。
この順番を守れという事です。
例えばアップルがmacをwhatで売ろうとするとこうなります。
「われわれは、素晴らしいコンピュータをつくっています。
美しいデザイン、シンプルな操作法、取り扱いも簡単。
一台、いかがです?」
買う気になるだろうか?
whyから始めるとこうなる
「現状に挑戦し、他社とは違う考え方をする。それが私たちの信条です。
製品を美しくデザインし、操作方法をシンプルにし、取り扱いを簡単にすることで、私たちは現状に挑戦しています。
その結果、素晴らしいコンピュータが誕生しました。
一台、いかがです?」
全く違うメッセージに感じられないだろうか?
もうひとつ、とっても分かりやすい例としてデートの例をあげます
「ぼく、じつは大金持ちでね」、「大きな一軒家を持ってるし、高級車もあるんだ」
「有名人の知り合いも大勢いるよ」、「しょっちゅうテレビ出演の依頼がくる。なにせ、イケメンだからね」、「自分ひとりの力で、なんでもこなしてきた」
この男性は二回目のデートの約束をとりつけられるでしょうか?
WHYからはじめるとこうなります
「ぼくが人生のどんなところを愛しているか、わかる?」という質問から始めよう。
「毎日、好きなことをするために起きる。そして人々の気持ちを揺さぶり、彼らが感動する事をしてもらう。それが世界でいちばんすばらしいことだ。だから、信じられない話だが、そこから大金を稼げる。大きな一軒家も買ったし、高級車も買った。有名人にもたくさん会ったし、テレビにもよく出演している。顔には自信があるから、テレビ出演は楽しいね。好きなことができるのは、すごく幸運なことだと思う。だからこそ、これまでずっとうまくやってこられたんだよ」
これなら二回目のデートにこぎつけられる可能性は高いだろう
(※ただし、イケメンに限る)
ティッピングポイント
エベレット・M・ロジャースが提唱した「イノベーター理論」は、「新しい商品・サービス、ライフスタイルや考え方」などが世の中に浸透する過程を5つのグループに分類したマーケティング理論です。
ご存じの方も多いと思いますが、これを味方につけないと製品は普及しません。
Tivoは最高品質の製品を生産し、同じ市場のどの製品よりもはるかに優れていたし、PRもお金をかけてアメリカ国内では誰もがその名前をしっている。
内臓のハードディスクにテレビ番組を録画するサービスで、デジタルビデオレコーダのブランド名でもあるが、商業的にも財政的にも失敗した。
原因はもちろんWHYよりもWHATを重視していたためだ。だから↑図の左のイノベーター、アーリーアダプターを獲得し、熱心なファンを作り出せなかった。
かれらは、こんなふうに宣伝した
「新製品ができました」
「テレビの生放送を一時停止します」
「コマーシャルを飛ばします」
「生放送の巻き戻しもできます」
「あなたの視聴傾向を記憶し、あなたが設定しなくても、代わりに番組を録画します」
WHYから始めるとこうなる
「あなたは、生活のすべてを自分でコントロールしたいと思うタイプですか?」
「それなら、あなたにぴったりの製品があります」
「テレビの生放送を一時停止します」
「コマーシャルを飛ばします」
「生放送の巻き戻しもできます」
「あなたの視聴傾向を記憶し、あなたが設定しなくても、代わりに番組を録画します」
WHYからはじめよ!
人間はWHYから始めるとすっと受け入れられるような脳の構造をしている
この伝え方や考え方は全てに通じ、あなたの製品の開発、広告に活かせるだろう