今回はお金の勉強をしたいという方にお勧めの本の紹介です
日本はお金の教育を学校でしない、アメリカではみんな知っているのに・・とかよく聞きますよね。
そんな貴方にこちらの本をお勧めします!
お金の向こうに人がいる(田内学)
著者紹介
東大入学後に国際大学対抗プログラミングコンテストアジア大会入賞後にゴールドマンサックス入社。現在は退職して教育活動などを行っている。
という事でこの方もモノホンの超絶エリートです
東大生なのに美人みたいなクイズタレントとは違います笑
本の概要
こちらもなるべく専門用語を使わずに書かれています。
「奇跡の経済教室」が国や政府規模の話がメインであったのに対し、
こちらは庶民や人に焦点を当てて話をしています。
なので「経済」というよりは「お金」の話ですね。
本の要約
「社会」は、 あなたの財布の外にある。
第1話 なぜ、紙幣をコピーしてはいけないのか?
紙幣そのものには当然価値がない。政府が税として「円」を支払う義務を持たせているから価値がある。紙幣はほかの人に労働してもらう約束のチケット。
紙幣をコピーしてはいけないのは、働かなくても税を納められるようになり、誰も働くなるから。
第2話 なぜ、家の外ではお金を使うのか?
自分のお母さんはお金を払わなくても料理を作ってくれるが、外の人にはそうはいかない。昔は大変な交渉や信用の構築が必要であった。交渉の手間を省くのがお金。
第3話 価格があるのに、価値がないものは何か?
価格=価値 ではない。一部のブランド品は価格=価値だと思っているアホな客をだましている。価値は自分が使うときの価値と売るときの価値で決まる。自分が使いたくないし、定価で売れないものは価値がない。
第4話 お金が偉いのか、働く人が偉いのか?
働く人がいないとお金に価値は生まれない
「社会の財布」には 外側がない。
第5話 預金が多い国がお金持ちとは言えないのはなぜか?
銀行が誰かにお金を貸しても元の預金は減らず、貸された人の預金が増える。
だから預金大国=借金大国。
日本で発行されている現金は120兆円だが預金は1253兆円。
第6話 投資とギャンブルは何が違うのか?
投資の99%は転売。つまりギャンブル。
株が会社から新たに発行されるときに購入される金だけが会社に流れる。それ以外の株の取引は全て転売。つまり投機。
投資とは「将来のためにお金や労働力を使う」こと。労働の分配を決めること。
ギャンブルはただのお金の奪い合いだが、投資は労働の分配だから投資の失敗は社会全体の損失となる。
第7話 経済が成長しないと生活は苦しくなるのか?
GDPはモノの価格の総額であって、生活の豊かさではない。
技術発展によって同じ製品が少ない労働力で作られるようになると、GDPは下がるが生活は豊かになる。
無駄な公共投資に1.6兆円使用するとGDPは増えるが、実際は大量の労力が無駄に使われただけである。
社会全体の問題は お金で解決できない。
第8話 貿易黒字でも、生活が豊かにならないのはなぜか?
貿易黒字は外貨を得る事が出来るが、その瞬間は商品やサービスを提供しただけである。外貨を使用して初めて生活が豊かになる。
外貨の取得は将来、海外の労働力をもらえる「借り」なのである。
第9話 お金を印刷し過ぎるから、モノの価格が上がるのだろうか?
1923年のドイツはハイパーインフレとなっており、物の価格が高騰し、生活に困っていた。
しかし、ハイパーインフレだから困っていたのだろうか?お金の価値が下がろうが物があれば手に入るはずではないか?
ドイツが困っていたのはそもそも戦争に負けて物資が不足し、労働力を海外に取られていたからだ。お金を大量に刷っても解決しなかっただけだ。
第10話 なぜ、大量に借金しても潰れない国があるのか?
何故か?
円建てだからだ。借金は円でして、円で買ってもらっているからだ。
円は最悪日銀が刷ればよい。これが出来るのは円が信用されているからだ。
ギリシャは自国通貨の信用が弱いため、「ドル」で借金をし、返せなかった。
だから潰れた。
最終話 未来のために、お金を増やす意味はあるのか?
未来のために円を貯めるのは個人や家族にとっては意味があるが、日本政府が円を貯めても仕方がない。
少子高齢化の問題はお金の問題ではない。労働力の問題だ。
高齢者の年金のために税金を取られるというお金の問題なのではない。
高齢者を少数の若者の労働で支えなければいけない労働も問題なのだ。
高齢者がどれだけお金を持っていても働く人がいなければ意味がない。
将来のために出来ることは外貨を稼いで外国に頼るか子供を育てるかだ。
お金の向こうに人がいる(田内学)